Better Call Saul S6Ep06 Axe and Grind(目には目を) A1
ハワードの自宅
アイロン台兼プレスマシーン、カフリンクスやタイピン、キー等の小物入れ、並んだスーツ、靴、クレリックシャツ、カラフルなネクタイ(ニット多め)。
勿論ハワードの部屋だ。ジャケットを深い緑のジャギュア後部の持ち手に掛ける。丁寧過ぎるほど丁寧にマシンでコーヒーを入れる。タイトルのGrindはコーヒーを挽く事かな。それにしても邦題「目には目を」はどうなの……
そしてハワードの妻シェリル初登場。喧嘩は止めて話し合おう、と「ピースマーク」をあしらったハワードのラテアートを、無造作に持ち出し用マグに移しかえるシェリル。ハワードの表情が胃にくる……
資金集めのパーティーへの参加をどうするか相談し、その流れでハワードはジミーの嫌がらせがまだ続いている事を明かすが、シェリルはそっけない。
オフィス
自分のオフィスだろうか、ハワードは雇った私立探偵からの報告を受けながら、その写真を見ている。「三日前だけは行動が違った」、銀行で2万ドル程度の現金を引き出していたとの報告。ニヤつくハワード。
夜の動物病院
子犬を抱いた夫婦を招き入れる獣医カルデラ。直接本筋には関係無いが、リアリティを感じさせてくれるこういうシーンが好きだ。
開いたドア越しのカット、注射後のゴム手袋を外し、しばらく様子を見るように言い残して「他の患者」がいる奥へと向かうまでの長回し。奥に居たのはジミーとキムだ。
薬剤を皮膚に塗った後の反応を待っているようだ。反応はカフェインの感受性による(Depends on how used to caffeine you are.)と言ってる。
会話の中で、カルデラは
Anyway, a guy's gotta know when he's bagged his limit.
引き際を知るのは大事だ
と、フラグにしか思えないセリフを口にする。どうやら引退が近いらしい。
カルデラは本当に動物が大好きで、動物たちとの暮らしを始めるとのこと。その際に闇の人脈リストである「黒い手帳」を処分するときいたジミーとキムは頼んで見せてもらう。
あっさり見せてくれた手帳は暗号で書かれているが、”あの”人消し屋の「Best Quality Vacuum」の名刺はそのまま挟んであった。キムはこの手帳にあまり関心がなさそうだが、ジミーは「It's passive income, minimal risk」と、非常に興味をそそられた模様。Breaking Badにおける裏世界の人脈は、まず間違いなくこの手帳によるものだろう(S6Ep01のTeaserで、この手帳が映されている)。
こんな金のなる木を手放すなんて信じられない、というジミーに、キムは
Well, he knows what he wants. 彼には――もっと大事な物が
と。キムにも金よりも大事な物があるのだろう。ジミーはあまり金に執着してないような気がしていたのだが、ここで簡単に金を稼ぐ事に興味を示している。こちらが正解なのかな?
そしてジミーの目を覗き込んだキム、凄いわと鏡(カメラ)の前に連れていき、ジミーの広がった瞳孔を見せつける。
ハワード陥れプランの予備実験だ。