toorisugari3のブログ

ベターコールソウルの事について、ネタバレ込みでつらつらと

Better Call Saul 最終回を前に少しだけ

【注意】本エントリには、Breaking Bad/Better Call Saulのネタバレが含まれる。Breaking Badと、Better Call SaulのS6Ep12まで未視聴の方の閲覧は推奨しない。

 

Starringのこと

S6Ep10から順に、「Bob Odenkirk」「Bob Odenkirk, Jonathan Banks」「Bob Odenkirk, Rhea Seehorn」ときた。Ep11時点で1人ずつ増えていくのかな、と思ったんだけどEp12でも2人だった。最後もRheaとの2人の可能性が一番高いとは思われるが、フラッシュバックで登場する他のキャラクターも居るのか?マイクが持っているトゥコのネックレスはまだサラマンカの手に戻っていないが、描かれずにおわるんだろうか?

 

Waltのこと

ジェシーとキムに新しいイベントがあったのだから、バランス的にはソウルとウォルターにも無いとおかしい。どういうシーンになるんだろうか。

Better Call Saul S6Ep09 感想 (含: ネタバレ) - toorisugari3のブログ で取り上げた、「Breaking Bad S3Ep02で、ソウルがウォルターに会ったあと、車で悩むシーン」に関連するような、家族・愛する人との関係についての会話だろうか。

 

テーマ曲の事

Breaking Badの最後から二番目のエピソードラストみたいに、テーマ曲を効果的につかって欲しかった。タイトルコールで流れるのは曲の頭だから、いつも通りに切らず、BGMとしてそのまま続けて最後まで流すような演出をするんじゃないか、と先月あたりは思っていたが、Ep11以降のシーケンスを見るとその方向はなさそうだ。

最後の最後でフルを流す可能性はまだ残っていそう。

 

Old People love him

公式Twitterのこれを見て思い出したのが、S3Ep10でジミーとキムの共同オフィスをたたむ時に、ジミーが一度捨てはしたが、キムがゴミ箱から取り出した高齢者顧客達の名刺入れだ。アイリーンの孤立を解消するために高齢者達間での評判を台無しにしてしまったから。

前々からこれが再び出てくる事があればいいなぁと思っていたのだが、ありえるのだろうか?

サフィロ・アネホのボトルストッパーまで置いていってしまったキムが名刺入れを持ってるはずがないし、ソウルもまさか非常用持ち出しスタッシュにあれを置いておいたなんて事は無い、と考えるのが自然だろう。

個人的にはこの公式のTweetで可能性は寧ろ下がってしまったかなぁと思っている。

 

ジーンはマリオンをどうする気だったのか。ジミーと高齢者たち

Better Call Saul's Vince Gilligan: What's Happened to Kim? | AMC Talk | AMC

Better Call Saul's Carol Burnett on Marion's Big Moment | AMC Talk | AMC

上記はEp12後に出たAMCのVinceとCarolへのインタビューだが、ジーンが電話線を手に巻いてマリオンに迫った時に、ジーンがマリオンをどうする気だったかについて意見が割れてるのが面白い。Vinceは殺すつもりだった(明言はしてないが、文脈上そう読むのが妥当だと思う)、Carolは殺すつもりは無かったと言っている。

感想の方でも書いたが、自分には「I trusted you」後のジーンの表情が、「俺は一体何をするところだったんだ?」と正気に返ったようにしか見えなかったので、Vince側の意見。

この「I trusted you」がジミーに効くのはやはりS3Ep10でのアイリーンじゃないかと思う。全てがバレた事を悟った(演技の)直後のアイリーンの仕草。セリフは無いのだが、その表情は「I trusted you」と言っているようにも見える。

S3Ep10 アイリーン

この時はジミー自身が仕組んだ事でもあり、覚悟も十分していただろうが、マリオンに対しては違う。先の公式Tweetの件もそうだが、名刺入れは出てこないにしても、なんらかのポイントになるのでは?という予感がある。

 

また、S3Ep10では、ジミーはこのシーンの直前にチャック宅を訪れて、和解の提案をする。キムの交通事故というアクシデントに遭ったのが理由だ。しかしチャックは受け入れず、「お前の事は昔からどうでもよかった」とまで言ってしまう。そしてこれが兄弟間の最後の会話となる。15歳年下の弟をどうでもよかった(you've never mattered all that much to me)、というのは本当なのだろうか。

母の愛を奪われた恨みがあったとしても、15の頃にできた弟をどうでもよかったと思ってしまうような人間だったんだろうか。個人的には違うと思う。

 

シェリルにソウルの生存を隠したキム

これの解釈が未だに出来なくて悩んでる。自己保身で言ったのではないとは思うのだが、どういう理由なのだろうか。甘えや迷いが残っていたのか?ジミーの身を案じてなのか?

自分の贖罪にまだその準備が出来ていないジミーを巻き込むことができなかったのか?ジミーが自首すれば、ただ捕まるよりは検察の心情は良くなるが、最後の電話ではそれは望めそうになかった。

「明らかな嘘」をついている事についてはどう考えればよいのか。シンプルに考えれば保身のための逃げだ。しかし、そもそも6年間逃避し続けてきた事への贖罪でもあるアルバカーキ再訪でもあるし、帰りのバス車内での慟哭は偽物ではないだろう。メタ的にも、ここに及んでそういう小細工を仕込んでくる制作陣だとはとても思えない。

シェリルに民事裁判をおこさせ、「全てを償いにささげる」ためにしむけるための嘘?サンドパイパー和解金の分与も受け取らなかったキムに、ハワードの死や汚名をかぶせ続けてきた事の償いに値するほどの資産があるとも思えない。そもそも金でも、民事裁判で償える類のものでもない。究極的には刑務所で償うしかないものではないのか。

 

Ep12のラストでソウル・グッドマンの生存は世に知られる事となるが、これとキムが生存を隠した事はどうつながっていくのか。

 

ハワードの名誉回復・弔い

クリフやシュワイカートにも、キムの供述書の内容は伝わるだろうし、なんならキム自身が郵送しているかもしれない。ハワードの名誉回復については、一応はこれでカタがつく。

ハワードの死体については、最終話で見つかる可能性があるのではないか、と思っている。メタ的なものだが、Breaking Badでもハンクの死体の行方についてはPenultimate(最後から2番目の) Episodeでは相当望みが薄く、Ultimate(最後の) Episodeではウォルターによってその情報がもたらされる。

しかし、ハワードの埋められた場所を知る者はもはや皆死亡し(ガスやマイクの手下には生き残りがいるかもしれないが、出てくる必然性はない)、ソウルはその場所を知らない。マイクとガスの繋がりについては警察・DEAは把握しているから、ガスのスーパーラボ跡地で強力な金属探知機でも使えば、ラロとハワードと一緒に埋められた銃によって見つかる可能性がある。ベルトのバックルくらいではみつからなさそうな深さなので。それとも見つからない事でBreaking Badとは逆だという事が強調されるのか。

 

シーズンポスター

Season6 Poster

モノクロの世界の「ジーン・タカヴィク」は、赤いジャケットを羽織ろうとしているのか、脱ごうとしているのか。判明するまで48時間を切ってしまった。